オリラジのあっちゃんとして有名なインテリ芸能人の中田敦彦がおすすめしている本を紹介してきます。
あんまり最近テレビで見ないな~って思っている人も多いと思いますが、実はYouTube大学というコンテンツで名作を紹介しています。
教科書にも載っている名作がずらりと紹介されているので読んでいて当たり前と思われがちですが…
実は私は全然読んだことなかったんです笑(お恥ずかしい…)
0知識であっちゃんの解説を聞いたところ読みたいぃぃぃ!!!!ってなりました。
他にもそんな人がいるのではと思いまとめてみました~
中田敦彦がおすすめしている本ランキング!
ランキングは下位から発表していきたいですが、1位をとことん発表したいので1位から行きます!!
私の感想と中田敦彦の解説を順次見てみて下さい。
まるで落語のようなので自然に頭に入ってきますよ!!
第1位 太宰治「人間失格」
幼年時代・学生時代・奇怪な写真の”三葉”の写真を見比べその男に興味を持つ第3者の「私」視点で描かれる。
女中や下男に犯されていたことと、政治家の父親の影響で荒んだ幼少期をおくる。
そんな思いを隠すために自分を偽って生きることを選択し、誰にも訴えない孤独の中で育つ。
悪友・堀木により紹介された酒と煙草と淫売婦と左翼思想とに浸っていく。
様々な環境の変化から混乱した精神状態に陥り、急激に環境が変わることにつれてさまざまなしがらみから逃れがたくなり、結果として人妻との暖かな一夜ののちに、彼女と心中未遂事件を起こす。
しかし、「自分」一人が生き残ってしまう…
人を信用できない葉蔵は無垢な女性と知り合い、結婚し一時の幸福を得る。
しかしその女性が出入の商人に犯されてしまう。
絶望に打ちひしがれふたたび自殺未遂を起こすが、助かり脳病棟に送り込まれる。
人間、失格。
「私」が葉蔵を知っているマダムにどんな人だったのか尋ねると「神様みたいないい子」と言った。
太宰と言えばですよね。
この小説が伝説となった理由は脱稿した1か月後に太宰が入水自殺したことに尽きると思います。
新潮文庫版だけでも累計発行部数670万部を超え夏目漱石の「こころ」と双璧をなしています。
2010年に生田斗真さんで2019年に小栗旬さん主演で映画化されたりアニメ化されたりと様々な媒体で描かれています。
とことん地獄のような日々を過ごす中で自分を曝け出すことが出来ない・表現できない主人公の一生を描いています。
この話は劇的に辛くて暗いです。
人間誰しもダメな部分や受け入れられない部分があると思います。
酸いも甘いも社会で経験して自分の弱さを見つめることが出来た人は暗い物語の中に何かを発見できる本だと思います。
自分とまだ本当に向き合っていない若い人にとっては暗い話で終るかもしれませんが、それで正解です!!
若者は前だけを向いて走り続けることが使命なので分からなくていいんです。
1回目と2回目の読了後の感じ方が全然変わるのがこの作品です。
是非、「人間失格」を手に取ってみて下さい。
物語の始まり:私は、その男の写真を三葉、見たことがある。
前編
後編
解説
第2位 中島敦「山月記」
詩や絵画などの文化が大きく発展し、難関試験である科挙に合格した役人が支えることで国としても繁栄。そして当時の日本からも優れた文化を学ぶために、遣唐使が派遣されていました。
このような時代の中国で、難関試験に若くして合格した李徴と袁傪でしたが、李徴はそのプライドの高さから周囲になじめず、あっさりと役人を辞めて詩人を目指します。
理由は自分の詩家としての名前を後世に残すため。しかし、思ったとおりにはいかず彼の生活は困窮します。
泣く泣く下級役人となりますが、そんな自分を許せない彼はある日、発狂して虎になってしまう…
超優秀な李徴は一度は詩人を目指すが挫折して下級役人になる。
その反動で発狂し突然虎になってしまうという話です。
この話めっちゃ共感できます!!だからこそ教科書に載っているんだろうけど…
李徴がなぜ虎になったのかというと「臆病な自尊心」と「尊大な羞恥心」があったからです。
俺は出来る、これだけ凄いと自負しているとともに、もしも失敗したら…才能がなかったら…恥ずかしいという感情です。
そんな感情を抱えているにも関わらず本当に向き合ったかというとそうではなかったと振り返っているのです。
私たちも物事を始める前に保険をかけますよね?
「別に本気じゃなかったし…」
私たちも、こんなこと言ってるやつが一番恥ずかしいと分かりつつも言ってしまう弱い人間です。
その弱さを知る人・認められる人は是非「山月記」をもう一度読み直してほしいです。
ストーリー
解説
第3位 夏目漱石「三四郎」
「女性」という生き物に対する免疫など全くない初心な青年で意気地がない姿が冒頭に描かれる。
そんな三四郎はみねこという女性に惹かれていく。
しかしそのみねこは超優秀な野々宮と懇意にしていることが分かり嫉妬?する。
三四郎とみねこの距離は行ったり来たりで揺れるが、そんなみねこが結婚してしまう。
最後に三四郎は「stray sheep」と囁くのだった…
「女性が抱える問題」と「若者の恋愛観」が描かれた作品です。
恋愛が自由恋愛になる前の作品で女性の結婚相手は家族が決める時代だったのです。
そんな状況でみねこは野々宮と三四郎に夢を託しますが、野々宮・三四郎はともにまだ結婚する気が無く別の人物と結婚することになります。
現代を生きる私たちにとって「三四郎」を呼んで学ぶことは少ないように感じました。
しかしそれでも読みたくなる雰囲気と個性が表現されています。
あっちゃんも”とにかく楽しかった”と語っているので期待して読んでみて下さい。
前編
後編
第4位 芥川龍之介「羅生門」
景気が悪い世の中で仕えていた主人から解雇された若い下人が途方に暮れていた。
生きるためにこのまま盗賊になろうかと思いつめるが、どうしても「勇気」が出ない
老婆が若い女の遺体から髪を引き抜いている光景を目撃する。
かつらを作って売ろうとしており、老婆はその女性は生前生きるために詐欺をはたらいていたからこれの女は許すと言う。
その老婆をみて下人は勇気をもらう…
下人は生きるとこもままならない状況に追い込まれていますが、犯罪に手をそめてはいけないという当たり前で揺れています。
そこに犯罪を犯す老婆を目撃するのですが、この老婆が下人の中にいる悪を映した鏡の役割を果たしているのではないでしょうか?
生きるためには仕方がないの狭間で揺れる下人にとっての向こう側にいる人物が老婆なのです。
誰もが知っている一線を越えるかどうかは紙一重です。
そして善にも悪にも慣れる自分の中でその線をどこに引くことが出来るのでしょうか。
あなたにとっての『正義』とはなんなのか自問自答できます。
第5位 夏目漱石「こころ」
主人公は物知りの男と出会い先生と呼ぶことになります。先生は私に何度も謎めいた、そして教訓めいたことを言う。
気になった私は過去を問い詰めると、来るべきときに過去を話すことを約束してくれる。
父の病気の経過がよくないという手紙を受け取り帰省する。
その直後に先生から分厚い手紙が届く、最後の方に「この手紙を読むころに私はもうこの世にはいない」と書いてあり遺書だと気が付く。
先生は私に何度も謎めいた、そして教訓めいたことを言った理由がこの遺書で明らかに…
2016年時点で発行部数718万部を記録している日本で一番売れている本です。
教科書で呼んだことがある人は一部読んだことがあると思います。
しかし、当たり前ですが全部読んで「こころ」ですね笑
人間は2面性があり、いざという時に悪人に変わりうると言うのが主なのかなと思いました。
先生はそんな自分を許すことが出来ずに自殺してしまうのですが…
人によって大小はあるでしょうがそういった経験ありますよね。
「他人に厳しく自分に厳しく」⇔「自分を許す」
カッコよくこの小説共感できるわ~って言いたいですが、ちょっと難しかったです。
あっちゃんはこの本が一番面白いのは「現代人が読んでも理解できないこと」と謳っています。
そんな知的な解説ある??ぜひ見てみて下さい。
前編
後編
第6位 森鴎外「山椒大夫」
12年前に行方知れずとなった父親を探しに、安寿と厨子王は母親に連れられて長い旅に出ます。
道中で悪質な人買いに騙されて母と姉弟は離ればなれになり、強欲な富豪に奴隷として売り払われつことに。
安寿は幼い弟だけでも無事に逃げ延びられるようにと、自らの生命をかけた大勝負に打って出る。
そんな思いを背負った厨子王は逃げ延びることが出来るのか!?
一番読んだことが無い人が多い作品ではないでしょうか?
このタイトルの山椒大夫ですが、なんと奴隷買いの悪徳領主なのです。
説経節の代表作のひとつ「さんせう太夫」のリメイクだそうです。
しかしこの森鴎外のリメイクではかなり多くの改変が行われているようです。
結末が全然違うようで「さんせう太夫」ではもっとひどい描かれ方がされています。
そこに森鴎外の優しさを感じとることが出来ます。
そしてこの物語で登場する人物はほとんどが悪い大人です。
しかし希望の光となる正しい大人が現れます。
希望の未来を託された厨子王はその時になにを感じたのか?そしてあなたは何を感じるのか。
あっちゃんの解説を見たあなたは、一度は読みたい小説に早変わりしているはずです…
ストーリー
解説
第7位 三島由紀夫「仮面の告白」
「私」は自分が同性愛者であることを次第に理解していきます。
園子という女性と出会い普通の恋愛が出来るかもしれないという希望を見つけます。
そんな園子からアプローチを受ける時に、若い男性の腕に彫られていた逞しい刺青を見て情欲に襲われてしまう…
1949年に出版された自伝的小説です。
LGBTが今流行っていますが、昔の同性愛のお話です。
社会がまだ受け入れていないため赤裸々に綴ったことは大きな話題を呼びました。
一言で言えば同性愛者であることに対する悩みを描いた作品です。
女性とのキスをキッカケに目覚めるかと思うが、逆に無になってしまった。
エロティックなお店にいっても何も感じることがなかったという。
その後、結婚した園子と再会し距離を縮めていく私…
果たして主人公である私はどちら(何)を選ぶのか。
あっちゃんは三島由紀夫を男・死・美を考え抜いた男と表現しています。
是非、読んでみて下さい。
物語の始まり:私は生まれた時の光景を覚えているとずっと言い張っていた…
前編
後編
紹介されている他の作品も紹介!!
宮沢賢治「銀河鉄道の夜」
ジョバンニは周りから空気のように扱われる少年だったが、親友のカムパネルラだけは違った。
そんな彼が気が付くと突然、銀河鉄道に乗っていた。
駅長からジョバンニが持っている切符は特別なものだと言われる。
駅に辿り着くと乗客は降りていきジョバンニとカムパネルラは2人になる。
彼らが辿り着く場所は一体!?
前編
後編
星の王子さま
操縦士である「僕」は、サハラ砂漠に不時着する。
絵描きになりたかったが子供の頃、ゾウを飲み込んだウワバミの絵を大人に理解してもらえず操縦士になる。
その不時着した砂漠では小さな星からやってきた王子さまと出会い「僕」の描いたウワバミの絵を理解してくれる。
飛行機の修理をしながら王子さまの星や、他の様々な大人たちが住む星の話を聞く「僕」。やがて、「僕」にとって王子さまはかけがえのない存在になります。しかし、地球にやってきてから1年が経つある日、王子さまはあることを決意する。
前編
後編
まとめ
目の付け所が素晴らしいですよね。
あっちゃんが説明するだけで読みたいってなりますよね。
個人的にはあっちゃんの解説を聞く前に読みたかった本もいくつかありました笑
中田敦彦さん自身も本を出版しているので是非読んでみて下さい。
- 僕たちはどう伝えるか (単行本)
- 労働2.0 やりたいことして、食べていく
- 天才の証明
- 大合格 参考書じゃなくオレに聞け!
- 芸人前夜 (ヨシモトブックス)
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