プロゲーマー(笑)
これが当時のわたしの持っている印象でした。
本屋で何気なく手に取った『勝ち続ける意志力』という本。
著者は日本人初のプロゲーマーの梅原大吾という人らしい。
何気なく手に取った一冊がわたしの全てを塗り替えていく。
「プロゲーマーに対するイメージ」「勝ち続けるということの意味」
今を戦うすべての人に読んで欲しい。そう思える名著でした。
この本に書いてある”勝ち続けるためのルール”はあらゆることに応用できます。
変わらない、変えようのない勝負の世界での絶対的なルール。
全てに通用する答えがここにあります。
ゲームを職業にするということ。その苦悩が最高にアツい!!
ゲームで世界一。
この称号を心から価値あるものだと思う人はどのくらいいるでしょうか。
梅原大吾氏は17歳にして世界一になりました。
ですが、その後栄光に満ちた生活だったかというとそうではありません。
ゲームと言えども、自分を高める努力を続けていれば、いつかゲームへの、そして自分への周囲の味方を変えることができる。評価される日が来るーと信じていた(中略)実際はゲームそのもので何かできるわけじゃないことはわかっていた。
p124より
自分は誰よりも努力しているという自負と、ついてこない世間の評価…
自分が成し遂げたことへの自信とあせり。
遂には梅原大吾氏はゲームを辞め、麻雀の世界へ飛び込みます。そしてその麻雀も辞め介護の道へと進むという迷走っぷり。
プロゲーマーという職業がない時代に生まれた世界no.1のゲーマー。プロゲーマーに至るまでの苦悩がとにかく熱いです。
この本の面白さはそういった試行錯誤を繰り返してようやくプロゲーマーにたどり着いたドラマにあると思っています。
勝つということと勝ち続けることの違い。その難しさ
両者は似て非なるもので、時として相反するほどに大きな隔たりを見せる。「勝つ」という言葉は、「結果を出す」と言い換えることでよりイメージしやすくなるかもしれない。「結果を出す」ことと「結果を出し続ける」ことは根本的に性質が異なる。
p14より
世界一を目指すわけではない人にも伝えたい至言です。
わたしたちは普段から競争にさらされ、一つの競争が終わればまた新たな競争が始まります。
大学受験、就活、昇給試験。次から次へと与えられる難題にまいってしまう人も多いです。
梅原大吾氏は目先の勝利を追っているだけでは勝ち続けることはできないと言っています。
勝ち続けるにはもっと本質的な強さを手に入れる必要があります。
勝ち続けるためにはどうしたらいいでしょうか?そのエッセンスを少し紹介します
勝ち続けるためのルールはシンプル。変化し続けること。
変化を続けていれば、きっと正しいことが見つかる。また、正しくないことが見つかれば、その反対が正しいことだと分かる。だから前へ進める。成長というのはとにもかくにも同じ場所でいないことで促進される。
p84より
変化し続ければ必ず成長できる。
ゲームの世界では強い戦術というものがだいたい存在します。格闘ゲームでいえばバランスが壊れた強キャラがいるなんて良くあること。
梅原大吾氏はそんな中で強いとされるセオリーを使わず、より高みを目指して研究し尽くします。
セオリーを破る
↓
その戦術をマネされる
↓
更にその戦術を破る
というイタチごっこのような流れになっているそう。
勝つことを意識しているだけではいつか人に追いつかれてしまいます。
トップで居続けるには常に変化するしかない。
変化こそが勝ち続けるためのルールなんです。
変化して失敗したと分かるのも成長
変化したことで失敗したり、後ろへ下がったりしたときは、もう一度変化すればいい。失敗して気づいて変化すれば、以前の自分よりも必ず高い位置に行ける。
p83より
私は失敗したことがない。ただ一万通りの上手くいかない方法を見つけただけだ。
とエジソンが言ったように梅原大吾氏も変化してダメでもそれは成長につながると言っています。
失敗を恐れて変化することに憶病になってはいけません。
失敗だと分かることそれ自体が成長であり、勝ち続けるためのカギなのです。
目から鱗の連続。『勝ち続ける意志力』は勝つためのバイブル
書いてあるノウハウ、メンタリティー、考え方、すべてが素晴らしいです。
しかし、どんなに素晴らしい主張であっても裏打ちされた経験がなければ、胸を打つことはありません。
高尚な思想も露と消えるのです。
この本には書いてあることを納得させるだけの説得力があります。
ゲームで世界一になった男の苦悩、ドラマが加えられていることで、すんなりと腑に落ちました。
プロゲーマーは遊びの延長だと思ってる人はぜひ読んで欲しいですね。
人と人が本気でぶつかり合う。それをみて大勢の人が熱狂する。
世界一になるとはどういうことなのか。どこまでも思慮深く、鋭い洞察に圧倒されると思います。
この本は梅原大吾氏の半生を語る形で書かれており、そのドラマを知ることでいろんなことが学べました。
ある程度梅原大吾氏を知っているという人は『一日一つだけ強くなる』のほうがビジネス書っぽくてオススメです。
かなり普遍的な内容に触れているので梅原大吾流を取り入れたい方はコチラもチェックしてはいかがでしょうか。
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